古布と呼ぶには、どれ位の時代があれば良いのでしょう。
江戸縮緬などは、最近のごわごわした手触りの生地とは全く違い、とてもしなやかです。長い年月も手伝っているのでしょうが、お蚕さんから違うのでしょう。
巾着の袋は、一時期縮緬の布に惹かれて、たくさん買った時に作りました。近くの蚤の市で買ったもの、京都の天神さや弘法さんで手に入れたもの、それぞれに想い出があります。それ程古い縮緬ではありませんが、今になってみると、こんな細かい作業をよくやったものだと我ながら感心します。

ばらの手毬袋 宝袋 金平糖袋
松かさ袋 市松袋 松かさ袋
風船袋 市松袋 市松袋

最近ではこういった物を手作りすることもなく、時々布を箱から出して眺めているだけですが、結局、勉強もしなかったので古布のことは殆ど判らずじまいです。
京都の骨董市で80才位の女性が古布を手に取って、『これは一越ね。』と言っているのを聞いて、布は手で触ってみないとわからないというのも、その頃初めて知りました。これ位の年齢の方だと、実際に糸を紡いだ経験もあるのかもしれません。
もちろん、その方は素敵なお着物をお召しになっていました。


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