何度も引っ越しを重ねた人間にしか分からない思いですが、以前の住まいの写真を見ると胸がキュンと痛みます。
先日も片付けをしている時に数年前に住んでいた部屋の写真が出てきて、何ともせつない気持ちになりました。
本当の転勤族に比べればまだまだかわいいものですが、我が家の引っ越しは、思いもよらぬ転勤によるという不本意なものが殆どで、流れ流れて今はこの小さなアパートが住まいです。

ここ数年はゆったりとした間取りの鉄筋のマンションに住んでいたので、久し振りに新婚さん仕様のアパートに住んでみると、最初はかなり狭く感じました。
でも、余分な物を処分してすっきり暮らす努力をしてみると、いかに自分が今まで無駄な物をたくさん持っていたか気付き、それぞれの部屋がもう少しずつ広くて設備が良ければいいなとは思うものの、いつも私が言ってる、住む場所はトイレとお風呂と寝室と納戸と、全然お洒落なんかでなくていいからちゃんと水とガスが使えるキッチンがあって、後は少し広めの何にでも使える部屋があればよし、という、理想に近い暮らしがコンパクトに纏められていると思う様になりました。
今の人達は婚礼箪笥なんて持ってないだろうし、まして和箪笥なんて持ってる人は滅多にいないだろうし、パソコンだってノートならこの広さで二人暮らしなら充分。


風通しを良くしたくても窓をあけて外出する事もできず、カビに悩まされたり、ゴキブリに脅かされたりの実家で暮らした時以来の1階での生活ですが、この猛暑でも多少暑くても夜はエアコンなしで寝られるし、土や木が近いというのが何とも心に安らぎを与えてくれます。
ここも永住の地ではありませんが、そんな事を思いながら記念に1ページ作ってみました。
何年後が何十年後か分かりませんが、いつかこのページを見て、胸がキュンとなる日の為に・・。

2010.8.1


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