2007.11.22現在


国の重要文化財 千葉山 智満寺本堂


寸又峡へ行った帰りに島田市の蕎ノ字へ蕎麦を食べに行きました。店の入り口に「しまだ観光マップ」が置いてあったので何気なく手に取り、蕎麦を待つ間に見ていると、店の北に智満寺というお寺がありました。簡単な説明文には「鎌倉時代の創建といわれ、今川氏や徳川氏から厚く信仰され、国の重要文化財の千手観音立像がある」と書かれていて、何やら由緒ありそう。時間もあるので寄って行こうかということになりました。
「しまだ観光マップ」ではすぐ近くにあるように見えたお寺も、案内表示に従って行ってみるとかなり奥で、途中他のお寺と間違えたり、第二東名の工事真っ只中の下をくぐったりして、6〜7Kmありました。特に千葉山は擦れ違いのできそうにない道を登って行くので車が来たらどうしようと思いながら走りましたが、殆どひと気がなく、こんなとこに来て大丈夫かと今度はそっちの方が心配になりました。。
到着してみると、駐車場にあった門前茶屋が火事になったとかで再建中で、すぐ傍の空き地からは駿河湾が一望できました。そこからきつい階段を登りながら仁王門や中門を通り抜けると茅葺きの智満寺が人っ子一人いない境内に静かに佇んでいました。千手観音立像はさすがに近くで見ることはできず、本堂の中の引き戸越しに拝まさせて頂きましたが、自然な状態で安置されていました。
このお寺は十本杉(国の天然記念物)で有名で、特に頼朝杉は源頼朝のお手植えと言われているそうです。既に台風の為に残ってない杉もあって、実際には十本ありませんが、なぜかこの地域には杉の巨木が多いのだそうです。右下の写真の鬱蒼とした道を登っていくと雷杉や大杉などもありますが、距離も分からず、日も短い時期なのでやめておきました。
どうも観光地のお寺を見慣れていると、仁王様に金網がないことや 拝観料がいらない事に驚いてしまいますが、そういう自分の方が毒されているのかもしれません。お寺までの階段に金属の手すりが付いていて風情を台無しにしているなと思いましたが、下りて来る時に納得、下りは手摺がないと危なくて下りられません。
この島田市千葉山 智満寺は天台宗のお寺ですが、中川根に全く同じ名前のお寺があります。関係は知りませんが、そちらは曹洞宗のお寺なので、お間違いの無いように。


独鈷を握った仁王像

延文年間に建立した中門

本堂の茅葺き屋根

薬師堂

頼朝杉

十本杉への道
2007.11.22

HOME CONTENTS