2007.4.22撮影

桜のシーズンに中央自動車道を走っていると、遠めに桜の並木や巨木が目に飛び込んできます。この箕輪町・中曽根(なかぞね)の権現桜も、それとは気が付かずに何度か見ていたのかもしれません。樹齢は約1000年と言われているそうですが、桜の下に置いてあったパンフレットによると、あまりにも古木の為に種類がハッキリ分からず、たぶんエゾ桜か江戸彼岸桜であろうとの事です。
『権現桜』の謂われは、樹下に伊藤姓五軒の一族の神様が祭られていて、その祭神が熊野権現である為に、そう呼ばれているのだそうです。集落の中にしっかりと根をおろし、幹囲約10m・高さ18mの威風堂々とした姿は、千年もの間、風雪に耐えて生き抜いてきたモノだけが持つ威厳と力強さを感じさせます。明治35年の落雷で起きた火災によって空洞になった焼け跡部分は現在は鉄板で覆われています。
写真で分かるかと思いますが、葉は開花と同時に出て、蕾は赤いのに咲くと花は白いので、別名『うば桜』とも呼ばれているそうです。
現在は箕輪町が施肥や病虫害などの管理をしているそうで、樹木医の唐澤氏のきめ細かな管理により、最近では樹の勢いが甦ってきているそうです。


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