みつまたの花 花桃
芝桜の花 桜

春まだ遅い奥三河・設楽町川向、奥美濃や信州に抜ける時、いつも通る国道257号線沿いに春の到来を告げる枝垂れ桃を見物に行った。
普段は緑と茶色しか無い道端が、この時ばかりは極彩色に彩られ、見るも鮮やかなカーテンの様相をなしている。今回はみつまたの花を初めて観たが、とても変わった感じの花で驚いた。
その後、稲武町の交差点を右折、瑞龍寺の枝垂れ桜を見ようと思ったが、葉桜の様に見えたので、そのまま通過する。稲武町と長野県根羽村の境に程近い大安寺の枝垂れ桜も立ち寄って見たが、これも先週が見頃だった様で、葉桜になっていた。しょうがないので、連絡簿に記帳し来年の開花時期の案内を申し込んでおく。

次に向かったのは長野県南伊那郡阿智村。峠の途中にある阿智村農事組合が経営するそば処『おんびら』にて昼食を済ませる。
冬はスキー客で賑わう、ヘブンス園原の駐車場に車を停め、送迎バスに乗り換えて、『駒つなぎの桜』を観に行く。
この桜は江戸彼岸桜で樹齢300年と言われている。樹高16M、幹囲5.5Mの堂々とした姿で、旧東山道と林道との分岐点に近い水田の端に聳え立っている。村の言い伝えでは、源義経が都から奥州に下る時、馬をつないだといわれている。
但し、現在の桜は樹齢が約300年と時代が合わないので、ひこばえではないかとの事。
「ひこばえ」とは、木を切った後の切り株や、風などで倒れた木、朽ち果てた老木から出て来る新しい芽の事を言う。
満開に咲いた桜の枝振りが、水田に映る姿はひと際美しい。
来年はライトアップした姿に挑戦。

駒つなぎの桜

そして最後に、清内路村の『黒船桜』。
樹齢160年の枝垂れ桜で、樹高10M、幹囲3.1Mで『駒つなぎの桜』に比べれば小さいが、なかなか如何していい枝振りをしている。桜が植えられた場所の前の道を上に行くとお寺があり、嘉永6年(1853年)にペリーが来航した年に、お寺が全焼してしまいその時にお墓を現在の場所に移し、桜をお守りに植えたらしい。 その事から村人はこの桜を『黒船桜』と呼ぶ。この桜の川を挟んだ対岸には、淡墨桜の実生から育った子供の桜が植えられている。

淡墨桜の子供 黒船桜

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