昨年の名古屋転勤の折に仕事絡みで訪ねてみたが生憎の休みで食べられずにいた。前回から４年振りに食した蕎麦は、職人技としての上達を見事に表していた。
今回食したのは三色そばで、せいろ・更科・変わりの三種盛り。段取りの悪いお店で注文すると、湯がいた麺がきれいにバラけず、くっついた状態で箸に付いてきたりする事もあるが、ここではその心配が無かった。
一般的な太さに切り揃えられた麺は、もっちりとした食感で歯応えも充分に楽しめる。ノド越しスッキリで、腰の強さも満足のいくレベルで、とても良かった。
今月のかわり蕎麦のよもぎ切りは噛むほどによもぎの香りが鼻腔を刺激し、春を感じさせてくれる一品。

せいろ（二八）800円　純せいろ（十割) 1050円　変わり 950円　田舎・更科 850円　 蕎麦がき(湯止め) 850円

　

ごふう

日本料理を学んだのち、浜松の蕎麦屋さんで一年の修業を積まれた板村さんが奥さんと二人で成岩公園の直ぐ近くに、04・11・19日に開店したばかりのお店「手打ち蕎麦　五風」。
昔の面影が残る穀物倉を改造し、すっきりと纏めた店内は落ち着いた雰囲気でとても気持ちが良かった。
蕎麦の美味しさもさる事ながら、料理を盛り付ける器もなかなかの物で、常滑で窯元として作陶し、朝日現代クラフト展などにも入選している店主の父が焼いた物を使っている。（十雨窯）

蕎麦はせいろ・純せいろ・田舎・更科と四種類の蕎麦が楽しめて、もり汁も五風オリジナルと甘口のモノから選べるスタイル。
それにうどんも手打ちのモノがいただける。
まだ開店したばかりだが、真摯な態度で蕎麦に向っている店主の姿に将来性を感じさせるお店だ。

せいろ（二八）750円　純せいろ（十割）1000円　田舎（太打ち）800円　更科　800円　玉子焼　650円　蕎麦豆腐　500円　天ぷら盛り合わせ　800円。

*五風十雨の意味
　五日に一度風が吹き、十日に一度雨が降ることが転じて、風雨その時
　を得て農作に好都合で天下太平のことを表す。