木津川市加茂町西小札場77-4
0774-76-4007
11:00〜16:00
定休日 水曜日

2013.08.11現在
2020.03末一旦閉店
2020.05.29 茶房に業転

京都府木津川市ながら文化的、地理的に奈良と云った方が良さそうな、古い石仏と古刹が点在する当尾の里。
藤原時代に創建された浄瑠璃寺の北側に一軒の古民家が佇んでおり、それが「手打ち蕎麦 吉祥庵」。
昭和44年、築150年の古民家を移築し、以前は陶芸家でもある店主の守田蔵さんが北海道産の粉で、二八の蕎麦を打っていましたが、現在は息子さんがそば打ちを担当しているようです。
因みに店名の由来は浄瑠璃寺の秘仏「吉祥天女像」から付けられたそうです。



趣のある玄関


古い石臼も埋め込まれた土間

趣のあるガラス戸を開けて中に入ると石の土間の上には6人掛けのテーブルと、窓際に2人掛けのテーブルが置かれていました。朝からうだるような猛暑だったので、店主が「こちらは場所が一番涼しいですよ」と6人掛けテーブルを勧めてくれました。丁度、土壁に設置されたエアコンの送風口から冷風が降りてきて涼しくなりました。
奥には茶室として使われていた6畳程の広さの和室があり、季節の花が飾られていました。にじり口が切ってあり淡い光が差し込む、一種独特な空間がそこには広がっていました。席数は全部併せても12席程度でしょうか。
私が注文したのは、おろしそば(辛味大根付き)相方が、せいろそば(900円)をそして小えびのかき揚げを2人前です。 麺は細い割にしっかりとコシがあり、のど越しも良く綺麗な蕎麦です。辛味大根は1人では使い切れない程付いてきました。漬け汁は出汁が強めの辛口で、キリっとした味わいに仕上がっていました。
また、別注文の桜海老のかき揚げは、油切りが見事でサクサクと香ばしく、蕎麦との相性も良かったです。
「美しい日本の歴史的風土100選」にも選ばれたことのある山里に岩船寺や海住山寺等を訪ねながら、美味しい蕎麦に舌鼓を打つなんてチョッピリ贅沢かも知れませんね。
余談ですが、守田蔵さんは目利きとして知られる白州正子さんと交流があり、「貴重な陶芸家」と言わしめたほどの方です。



おろしそば(辛味大根) 1000円


小えびかき揚げ 500円

窓際のテーブル席

立派な梁が見える

茶室席

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