三河の小京都と呼ばれる西尾市に、木や土の温もりが感じられる和風のカフェ「竹庵」が出来たとの情報を知ってから半年、漸く訪ねる事が出来た。
大きく開口を取った正面のガラス窓に一枚の暖簾が風に揺れ、階上は格子をデザインした木で目隠しがなされていた。一目見て私の好きなスタイルに心が弾む。
正面横に路地風の入り口があり、京都の町屋を思わせる辺りの演出が心憎い。店内には６人掛けのテーブルが４つ置かれ、お互いのテーブルの間を少し広めに取ってあるので狭さはさほど気にならない。ジャズの音色が流れる中、ふと視線を奥にやると坪庭があり落ち着いた雰囲気が醸し出されている。
私は三種類の珈琲の中から深い味わいの「月」と日替わりケーキーのガトーショコラを、縦好きはぜんざいを注文する。どちらも美味。

お客さんは常連さんばかりのようだったが、みんな寛いでいて、ゆったりとした心地良さを味わうことができた。
お店のパンフレットにはこう書かれていた。
『住空間の中にある坪庭と路地を生かした「光と風」の空間』
まさにその通り。
こちらでは住み心地の良い木の住まいを建てる為の情報発信の場も兼ねているそうだ。興味のある方は訪ねてみると良いかもしれない。