奈良県奈良市中院町22-3
0742-22-8899
9時〜18時
定休日 毎水曜日
HP
2010.6.18現在


 

階段箪笥を踏みしめながら、二階に上がると6帖程度の広さの畳の間が目に入ります。
こちらのお店では天平のいにしえより時を経て使い続けられている家具の二月堂机を2脚合わせ4人用のテーブルとして用いています。
これを手前、中央、奥の順に3組分しか置いてないので席数が少なく、2階での喫茶のイートインを申し込みしても満席で待たされる事があります。
場所柄、観光客の来店率が高い様に思われますが、二階に漏れ聞こえて来る声では、干菓子や生菓子を自宅用に購入していかれる方も結構居たので、地元でも愛されているお店なんだと思いました。
分かりやすい様に画像を合成しましたが、 階段箪笥の横に飾られた竹は、東大寺のお水取りに奉納された松明のようです。よく見るとお店の名前が墨で書かれていて、いまにも天井に突き刺さりそうな感じで迫力満点でした。

2008年の夏に出来た萬御菓子誂處 樫舎(よろずおんかしあつらえどころ かしや)
以前から気になっていたお店ですが先日行ってきました。
奈良に行くと必ずぶらりと散歩をする奈良町、猿沢池から上街道を南に下って行った元興寺近くの交差点の角にありますが、 京の町家をリノベーションしたお店には何軒も訪ねたことがあっても奈良の町屋は今回が初めてのような気がします。
引き戸を開けて中に入ってみると店内にはショーケースがなく和菓子は一切置いてありません。
一番美味しい状態を食べてもらいたいとの店主の拘りで、2階の喫茶は勿論、お持ち帰りも作り置きをせずに注文を受けてから作るので、少々時間が掛かります。

私が訪ねた日は生憎の雨模様のうえ、湿度が高く蒸し暑かったので、期間限定のかき氷@1050円を注文しました。 入口脇に詳細な説明が書かれていましたが、メモし忘れたので樫舎のHPで確認しながらの書きますが、拘りはハンパではありません。
器は奈良漆器の「たる井」の合鹿椀を使い、数日間かけて作った純水氷に濃厚な自家製抹茶蜜がたっぷりと掛けられています。
丹波大納言を使用した自家製つぶあんを食べ進んでいくと国産のもち米を寒ざらしにした白玉が姿をみせます。
もっちりとした白玉を味わった次には、サクッとした歯応えの極上寒天が出てきます。これは国産の天草のみを信州の寒風で乾燥させた昔ながらの材料を使っているそうです。
一昨年食べた、赤福の「赤福氷」も美味しかったですが、食べた時のインパクトで云えばこちらの方に軍配が上がるかもしれません。
そして食べ終わった頃を見計らって持って来てくれる大きめの汲み出し碗に入れられた熱めの番茶がちょっと冷えた身体には嬉しい心使いです。

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