奈良市芝辻町543番地   0742-22-2215  金 11:00〜18:00 土日祝 9:00〜18:00  駐車場なし  HP  2010.06.28現在 

東大寺戒壇院から北に向かい土塀に囲まれた階段を進んで行くと焼門交差点から大仏池へとつながる道に出ます。
そこを左に曲がると美しい竹林が目に飛び込んで来ますが、道路を挟んだ向かい側に2009年11月、かつては乳酸飲料工場だった建物をリノベーションしたカフェがオープンしました。
その名は「工場跡事務室」
近鉄奈良駅から徒歩で約20分ほどですが、大正14年に奈良の宮大工の手によって建てられたそうです。
昭和50年代半ばまで乳酸菌飲料の研究及び製造が行われていたそうで、商品名は「フトルミン」
東三河では語尾に「みん」を付ける方言があって、「・・しなさい」というニュアンスに使います。太りなさいみたいで今この商品があってもあまり受けはよくないでしょうが、まだまだ貧しさの残るこの時代にはこのネーミングで栄養価の高さをアピールしたのでしょうね。


店内はランプの灯りが優しく照らす10畳くらいの小さな空間で、靴を脱いで座るとどことなくホッとします。私が入店して直ぐに満席となった為、店内の画像は余りありませんが、ガラス窓を通して外に目を転じると、先程の竹林もいい雰囲気を醸し出しています。
頂いたのは、深煎りしたフレンチローストのスペシャリティー珈琲豆から抽出したアイス・カフェ・オ・レ。たっぷりと注がれたミルクが味に深みを出しています。
昔の小学校の用務員室や工場の宿直室はこんな感じなのかも知れませんね。そんな事を想像するだけでも、楽しめます。
ところで何故か、こちらのテーブルも樫舎と同じ、二月堂食堂机だったのには驚きましたが、やはりお寺が近い事に関係あるのでしょうか。


メニューの写真にある様にすぐ近くで鹿を見かけます。

元々、この工場はオーナーさんの祖父が経営をされていたとの事で、今はご夫婦とお母様が手伝っているだけの家族経営です。
カフェの向かいにある、オーガニック素材を主体とした小物、食品の店NATIVE WORKSと同じ営業日の、金・土・日曜日と祝日だけのオープンです。
たまに東大寺の行事などに合わせて、平日に臨時オープンされる日もある様なので、事前にHPをチェックしてから訪ねてみてください。
奈良町カフェもイイですが、北町のカフェも新たなスポットとして注目が集まる事でしょう。
工場跡事務室に行ってみん!(笑)

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