美濃加茂の街を見下ろす山の頂きに昨年１１月１日にオープンしたばかりの「休暇小屋」
店の入り口に向かう看板には、喫茶ともカフェとも書かれていません。
オーナーに因ると、あえて書かなかったそうですが、休暇小屋はしいて云えば「ゆったりとしたこの空間を愉しんで貰うためのサロンの様なもの」で、商売っ気がまるで無い訳ではありませんが、全方位に間口を拡げるのでは無く、違いが判る人達が集って、その中で人の輪が繋がっていく、そんな場所になって欲しいと願っているそうです。
その為には、自らがぶれない事が重要なんですと仰るオーナーの決め事を幾つか伺ってみると、禁煙、モーニング＆ランチの類は出さず、この場の雰囲気を壊さない様に小さなお子さん連れの方や団体客の入店はお断りだそうです。

山に囲まれた岐阜県にいると海に憧れたりするもので、オーナーは友人に誘われ海辺や湖畔のカフェにも行ったそうです。
ただ海や湖には山ほどの四季の移り変わりが感じられず、ここに店を建て始めてからは、春には梅や桜、秋には紅葉、そして冬には葉を落とした木の枝の美しさまでも楽しむ事ができることに気づき、改めて山の魅力を知ったそうです。
美味しい珈琲をゆったりした気分で味わって欲しい。大きなガラス戸から見える四季のうつろいをのんびりと眺めて欲しい。そんなオーナーの思いが見事に実を結んだこの空間、私は思わず『この景色が最高のおもてなし』と呟いてしまいました。
最近では都会の喧騒を逃れこちらに通ってくる人達が口コミで増えているそうですが、暖かくなったらひざ掛けの上にお気に入りの本でも広げ、デッキの椅子に体を沈めながら熱い珈琲を飲む・・そんな時間をここで過ごしてみたいと思わせるお店でした。
コーヒーは名古屋の名店ｋａｊｉｔａの豆を使い、ケネックスで淹れてくれます。カップは男性用には安藤雅信氏のモノが用意されています。
場所が分り難いのでＨＰで確認をしてからお出掛け下さい。