憩いの場として多くの人に親しまれている鴨川は、桟敷ケ岳付近を源とし桂川との合流点に至るまで京都市内を南北に流れる約３３kmの河川です。その鴨川近く、入りくんだ細い路地の先に佇むのが、隠れ家カフェ「ＷＩＦＥ＆ＨＵＳＢＡＮＤ」です。２０１５年８月１８日の開業ですが、京都のトレンド雑誌『Leaf』５月号の表紙を飾る等、早くも大人気のお店になっています。焙煎機が置かれた小さな空間には、ご夫婦がいつかお店を始めるときの為に集められたアンティーク調の古道具や食器、棚、窓枠、ランプにドライフラワー等がさり気なく飾られています。

ほの暗い店内には、４つのカウンター席と２人掛けのテーブル席が２つあり、ランプの灯りと外から射しこむ光が素敵な世界を作り出しています。
以前、有名な紅茶専門店で、店長として１０年以上働いていた店主は、「茶葉に手を加える余地は無いけれど、珈琲は焙煎から自らの手で出来るのが魅力」と自家焙煎への拘りを語っています。
私が注文したのは、シングルオリジンのブラジル、お伴に選んだのはドライフルーツやクルミがたっぷり入った自家製のパウンドケーキ。パウンドケーキは果実の酸味がいいアクセントになっていて美味しかったです。

珈琲が余り得意ではない我が家の相方は、オレンジジュースを注文しました。
この様に紅茶やフレッシュなジュース等もあるので安心です。珈琲の焙煎度は、中深煎りから深煎りが中心との事なので、私の好みにも合っています。
ガラス越しに店主が珈琲を淹れる姿を見ながら待つ時間は、どんな味に仕上がるのか、とても愉しみな時間です。
オレンジジュースも冷蔵庫から取り出したオレンジをその場でジューサーに掛けたモノが提供されました。

このお店ではピクニックセット（籠の中に、マグカップ・魔法瓶入り珈琲・小さなお菓子が入った）と名付けられたセットが大人気で、この日も２組の方が注文されていました。木の丸椅子(150円)や折り畳みテーブル(200円)の他、ベンチやござもレンタルできます。レンタル時間は９０分で1080円。ふらっと手ぶらで訪ねても鴨川べりを散歩なんて贅沢なひと時を楽しめます。 １時間ほど過ごしてお店を後にしましたが、振り返ってみると乱雑に架かっている様に見える椅子や自転車も何かいい感じです。