ここ数年西尾方面に行く機会が多く、素敵な場所はないかとググってみた時に見つけたのが、カフェを併設した海の見えるこのギャラリーでした。
私は、三重県伊賀の山奥で育ったので、海に対しての憧れが少なからずありました。就職で豊橋市に来る事になり、海や浜名湖が近くに在る環境がとても嬉しかった記憶があります。

東幡豆港の海岸沿いから少し入った道路の脇道を上ると、蜜柑畑の中に、板張りの建物が顔を出しています。それが、海の見えるカフェ「モリトネ」とギャラリー「SightS」です。昨年８月１０日のオープンで、９カ月が過ぎたところですが、外張りの木が少し色褪せていい感じになっていました。

アプローチから中に入ると、無機質な白の壁が現れ、奥に回り込むとギャラリーとなっています。吹抜けからは光が差し込み、２階のカフェへの階段が姿を見せます。
２階へ上がると、正面の窓からは蜜柑畑越しに三河湾が見えます。ドアを開けて入るドアノブは、どこか古さを感じさせるアンティークな物。

飲み物は春ブレンドのホットとアイス、そしてスペイン地方のバスクチーズケーキをお願いしました。
珈琲豆は、岡崎市の小野珈琲店のモノを使い、松屋式で１杯ずつ丁寧にドリップしている様です。
ケーキは冷やした器に盛られて来て、岩塩とイチゴのアイスが添えられてきました。

スッキリとした味わいのコーヒーを楽しみながら、窓の外に見える一面の海に目をやるとジェットスキーが波しぶきを上げて横切っていきました。朱色の灯台も海の青に映えて印象的です。
時の移ろいを感じながら過ごしいてると、ふと、夏目雅子さんの遺作となった瀬戸内少年野球団の映像が浮かんできました。

海辺の小さなアートギャラリー＆カフェ。また、のんびりとした時間を求めて訪ねてみたいです。
因みに設計したのは私の生まれ育った伊賀市でGallery yamahonを開廊し、運営しているやまほん設計室です。