前菜
 
 
椀物
 
 
お造り
 
 
ふろふき大根
 
 
海老芋の蟹身あんかけ
 
 
菊菜としめじの和え物
 
 
鰻と牛蒡の御飯
 
 
カボスのシャーベットと
洋梨のコンポート
 
 
栗蒸し羊羹
 
 
お抹茶
 
 

今回の京都訪問の一番の目的は、二年前に亡くなった親父の納骨である。親父の三回忌と、同時期に亡くなった叔父の三回忌を今秋終えたので、10年程前に亡くなった祖父の遺骨と共に知恩院に納めに来たのである。
納骨とは言え、せっかく親戚一同で京都に行くのだから、ちょっといい所で精進落しをしようと叔母が予約してくれたのがこの竹茂楼だ。
京懐石の店だとは聞いていたが、奥の部屋に通される時にそこかしこに置かれている調度品にビックリさせられた。二階に上がっていく所に置かれているのは、民芸・骨董の数寄者なら誰でもが欲しがるであろう大型の車箪笥なのだ。階段を昇る中二階の壁際には「河井寛次郎」の作品と思われる尺皿が飾られていた。その脇には黒漆も鮮やかな、角樽がさり気なく置かれている。
案内された洋室にはもっと驚いた。30年位前に富山の五箇山から合掌造りの家をそのまま移築してきたそうで、天井には大きな梁が見える。住宅密集地にある店なので外からは全く気付かなかったが、これはすごいと急遽カメラを持ってあちこち廻る。
やはり思った通り囲炉裏の切ってある大きな和室を発見。天井からは部屋の広さに負けないだけの大きな自在鍵から吊るされ、見たこともない様な大きな花餅が鮮やかに部屋を彩っていた。
享保元年に創業というこの美濃吉本店竹茂楼、料理を運んでくれたのは紋付袴の男性とお世辞抜きの京美人。着物には店の名前に因んだ竹の葉の模様が織り込まれており、もちろん帯も竹の図柄。
骨董、古民家、どこを見てもただただ感激。
この店を予約してくれた叔母は運悪く前日に追突事故で鞭打ちになり欠席となってしまったが、本当にいい思い出となった一日だった。

2004.11現在


 

 
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