紅茶専門館 ティーズカフェ

 
愛知県半田市天王町1-30
旧中埜家住居内
AM10:00〜PM5:00
水曜定休
05・10・30現在

2018年1月閉店確認

名古屋鉄道、知多半田駅から徒歩5分ほどの所にある「T's CAFE」。
周りの風景とは明らかに違う瀟洒な建物は、この空間だけがどこかの別荘地のように思わせる。それもそのはず、元々この建物は「ミツカン酢」の名前で知られている中埜家の第10代中埜半六氏が1911(明治44)年にドイツの山荘を模して別荘として建てたものだそうだ。1950(昭和25)年には第11代中埜半六氏が若い女性の為に財団法人・桐華学園を設立し、この場所を本館として開放したので、市民にとってはシンボル的存在であったようだ。
昭和51年に当時の文部省から重要文化財に指定され、現在は半田市の活性化を図る目的で設立した「町づくり会社」が借り上げ、2001年9月より知多半島初の「紅茶専門の喫茶店」として営業活動をしている。
これは半田市、半田市商工会議所、各商店街組合の三位一体でのプロジェクトとして「町の活力再生」を目差しており、この「T's CAFE」以外にも空き店舗対策事業として手打ち蕎麦屋、和菓子屋、居酒屋などの起ち上げを支援している。今回、このプロジェクトに賛同しているお店の中から3店舗を廻ってスタンプを集めると記念品がもらえる等のイベントも催されていた。
最近では全国的にこのような形で町の歴史的な建造物を保存していこうという動きが官・民両方の側から出てきたが、古い建物や昔から残る町並みに心を癒される私にとっては嬉しい限りで『温故知新』の精神を大事にして貰いたい。
この「T's CAFE」も入り口の紅茶の販売コーナーまでは土足のままで、建物内部に入るには上履きに履き替えて入るが、これも建物を大切に保存していこうという温かい気持ちの現われに感じられた。
因みに二階部分も見学出来る様になっているが、二階ふた部屋は外観とは相反して畳敷きの和室だった。
また、売上の一部は旧中埜家住宅の修復費として積み立てられている。

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