細長い竹篭のようですが、購入先の骨董屋のご主人が仰るには、本来の用途は糸巻きだそうです。内側に貼ってある和紙は、短冊状に切ったものを幾重にも張り合わてあり、灯りをともすと和らいだ雰囲気を醸し出します。今では本来の役目を終え、玄関先で主の帰りをじっと待っています。ほのかにともる灯りは、周りの雑多な現実を包み隠し、癒しの世界へといざなってくれます。たまには、蛍光灯の灯りを全部消して、静かな時の流れを楽しんでみては如何ですか。