私の実家では昔、一斗缶で米を保管していた。 米が減ってくると近所のお米屋さんが、大きな袋に米を入れて担いで来て、缶に入れて帰って行った記憶がある。 今と違って5kg入や10kg入の米をスーパーに買いに行く時代ではなかったので、どこの家庭でも米を入れる為の大きな入れ物が必要だった。一斗缶しか知らない私には、こんな立派な入れ物を米びつにするなんて、なんと贅沢なことだろうと思う。 これは上蓋が二分割されていて、蓋がズレないよう裏側に横木が打ってあり、箱の角は切り込みを入れ、しっかりと組んである。止め具には大き目の太鼓鋲が使われており、デザイン的にも美しく、且丈夫だ。 家に持ち帰った時は、底の辺に糠がこびり付いていて、米びつで使われていた事を如実に表していた。 当初、高さがもう少しあればパソコンの椅子として使う予定だったが、ちょっと寸足らずだったので、玄関脇で本入れとして使用中。
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