相馬箪笥

出ました、我家のお宝、相馬箪笥!と言ったところでしょうか。
これは和箪笥に魅せられ、熱病に罹った頃、購入したものです。
古い箪笥を買うことになった経緯は、米沢箪笥のページでも書いているので今回は省略しますが、この頃、別冊太陽の日本骨董紀行のページを毎日飽きもせずにめくっていました。
思い込んだら一途というのが、私の良い所でもあり最大の欠点でもあるのですが、日本骨董紀行でこれと思った骨董屋で行ける範囲の所は殆ど足を運びました。
その時に行った、越前三国の和箪笥で有名な骨董店で出会ったのが、この福島県相馬の箪笥です。


この箪笥、今思うと、よくもまぁ〜そんな高価な物を買ったなと思うくらい、我家にとっては大きな買い物で、当然、相方は猛反対。しかし、相方の反対を振り切って購入しました。
家など建てる時も、その土地の木を使えとよく言いますが、箪笥も一緒で、気候の合わない所へ持って行くと早く痛みます。
ずっと蔵の中にいたというこの箪笥、それも元々東北の物。あまりにも違う環境に耐えきれず、我家に来るなりピキピキパキパキ。こういう箪笥は木釘が使ってあるので、それもだんだん抜けてかなりかわいそうな状態になっています。
時代箪笥の王様といえば、金具が豪華でびっしりの仙台箪笥や佐渡箪笥。
私も含めて男性には圧倒的にそういう箪笥の方が人気があります。本当のことを言うと、私もその骨董店で見せてもらった豪華な状態の良い仙台箪笥に惹かれました。
でも、それは売り物ではなかったし、もし売ってもらえても、買えるような値段では無かったと思います。どこといってあまり特徴のない箪笥ですが、優しい雰囲気を持っているこの相馬の箪笥。今では飽きがこなくて良かったのかなと思っています。


華の模様が全て違います

金具があたらない様に紙が

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