見ての通り、何の変哲もない19世紀前半の伊万里の色絵三段重です。ちょっとドギツイ感じの赤色の地に漢字で「福」の文字が書かれています。 この頃の伊万里焼は、中国清朝との競合に敗れた為に国内に市場を求めていました。しかし1828年(文政11年)8月に有田で起きた大火事により町の殆どが焼失してしまい、その結果、多くの職人が全国に移住するという事態に発展し、これによって肥前以外の地域でも磁器が作られるようになりました。 そして、愛媛の砥部焼や愛知の瀬戸焼、宮城の切込焼などの新興勢力に押された伊万里焼は品質の低下も招いていきました。それがこの色絵三段重です。19世紀色絵の特徴として、顔料を上から乗せる上絵の手法がとられています。色は赤を使った物が多く、その部分を触ってみると盛り上がっているのがよく判ります。 中には何が入っているかというと、勿論!私が相方にプレゼントした、金・銀・ダイヤに真珠などの宝石がザックザクと・・・・。(笑)
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