GT40前方から

「凄い車が置いてある」と知り合いから連絡を貰い、さっそく観に行く。
おぉ〜、フォード GT40 レプリカだ。
この車を知ったのは、ハリウッドが生んだ20世紀最高で「King of Cool」と呼ばれた、スティーブ・マックィーンの「栄光のル・マン」(1971年)が公開された時だった。

この映画は翌年の1972年(昭和49年)、日本でも公開され、その後のスーパーカーブームの火付け役となった。
映画の中では実際に運転する事が許されなかったS・マックィーンだが、レースシーンそのものの迫力は、凄いインパクトを与えた。

ヘッドライト ノーズ裏の2連電動ファン 運転席側から、エアーインテークをのぞむ ガソリン給油口 ハンドル ドアノブ 斜め後方から見た図

S・マックィーンは、「戦う翼」(1962年)の撮影中にプライベートでレースに参加し怪我を負い、プロデューサーから「撮影が終わるまで、レースに出ない」という一筆を取られ、「好きな事をやめてまでスターでいたくない」との名言を吐いた程のスピード狂だ。そのS・マックィーンも没後20年になり、それを記念して今年5月には、英国で「Steve McQueen」なる写真集も出版された。

記念と言えば、フォードも今年、創立100年を迎えた。今のフォードはファミリーカーメーカーであり、モータースポーツとは縁遠い会社と思われがちだが、そのルーツはレーシングな会社だ。
1964年に初めてル・マン24時間レースに参加し、初勝利が1966年。その時にフェラーリを破ったマシンが、今回紹介した車の元になった「フォード GT40」。世界のレース史に名を残す名車だ。
フォードは、創立100年を記念して、そのGT40を復刻させた。因みにお値段は約1800万円。
故S・マックィーンが生きていれば、きっと真っ先に注文したに違いないと想像するだけでも楽しくなる。
今回の撮影を快諾して下さったオーナーさんに先ずは感謝!!

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