侘び助

椿の学名は「Camellia japonica」と言い、日本が原産国です。比較的新種を作るのが簡単な植物で、品種は何千とあるようです。
 
この椿はお店の方がおっしゃるには『侘び助』の一種だそうです。
でも、それだけ品種があるということは、きっとバラのように、改良された方が付けた本当の名前があるのでしょう。
 
花は純白で小さく上品で楚々としています。椿は大きな花を付ける豪華なものもありますが、私はこの可憐な花に魅了されています。若い頃は艶やかな花に惹かれ、ベランダを原色で埋め尽くしたいという願望もありましたが、今は白や紫の花が大好きです。

山野草に一時期凝ってから、植物に対する考え方が変わりました。
ベランダガーデニングというのは、コンクリートの味気なさを少しで隠そうとして、これでもかと言うほど花を置きたくなってしまいます。花の少ない冬などは明るい色のパンジーなどで補ってみたり・・・。
 
でも植物は季節と共に生きています。寒くなったら自分を守るために葉を落とし、そろそろ暖かくなったなと感じたら芽を出します。こんな当たり前の強さを人間は忘れかけている気がします。
 
我家のベランダは冬の間とても殺風景ですが、暖かくなるにつれて、それぞれ小さな芽を付けています。
春が待ち遠しい今日この頃です。

侘び助
 
作家物の器

HOME CONTENTS