約10,000坪の敷地には色々な種類の紫陽花や花菖蒲・百合などが咲いています。
歴史と美しい花々を堪能してください。

長屋門は茅葺屋根

この屋敷は、大鐘家の祖先 大鐘藤八郎貞綱が、1597年に福井県・丸岡から駿河湾を眼下に望むこの相良町に移り住んだ後、大庄屋となって建てたものです。屋敷内の建造物のうち、長屋門と母屋は、約300年前に建てられ、この地方最古の建物として国定重要文化財に指定されています。
母屋の玄関脇には、罪人を裁いたであろうお白洲が設けられていて、時代劇の一場面を思い起こしました。お座敷の梁や天井は、狼藉者が刀や槍を振り回せないように低く作られていて、特に身長が高いわけでもない私にもかなりの圧迫感がありました。また、土間に据えられている大かまどは使用人用で、ご当主には専用のかまどがあり、この時代の身分の違いというものが手に取るように分かりました。

奥の部屋から庭に目を転じると、そこには手入れをされた小堀遠州式の庭園が広がり、米蔵を改造した資料館には伊万里焼の器などが展示されていました。さすがに大庄屋を務めていただけあって、上手のいい道具が展示されていました。
資料館を後に、代々のご先祖様が祭られている墓の横の小道を紫陽花に囲まれながら高台まで辿り着くと、目の前には駿河湾が広がります。
そして、お土産はもちろん大鐘家百葉茶。試飲コーナーがあるのですが、高価なお茶なのであまりたくさん飲まれても困るのでしょう。その対策と思われる「飲みすぎるとやせてしまうので2杯まで」という張り紙が笑えました。
七変化していく紫陽花の中に建つ大鐘家は「花庄屋」の名前に相応しい堂々たるものでした。詳しい情報は大鐘家のHPをご覧下さい。

2006.06.04現在

18世紀初頭建立の母屋
明治以前は茅葺屋根でした
木材を旨く組んだ梁
もちろんちょうな削り
大かまど
大人数の食事を賄ったことでしょう
裏山からは駿河湾が
天気の良い日には富士山が

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