洋館の次は日本家屋の和館です。 あまりにも大きな畳の間が並ぶので、思わず何帖あるのか数えてしまいましたが、一番奥の一の間は18帖ありました。 廊下も板の間だけでなく、畳廊下まであって、その距離の長い事。スカーレットオハラの次は、ちょんまげを結って、裃を引き摺りながら歩く侍の気分になり、心の中では殿中でござると叫んでいました。 洋館の方からちらっと見る事ができますが、この和館には2階まであって、いったい何人でどんな風に暮らしていたのか、その時代に戻って、こっそり覗いてみたくなりました。 こんな大きなお屋敷を見ると、貧乏症の私などは、すぐにお掃除はどうしてたんだろうと心配になりますが、丁度洋館を掃除してらっしゃる方がみえたので、「お掃除1日がかりですよね」と聞いてみると、「ええ、ず〜っと掃除してます」と仰ってました。洋館の方の1部屋は女中さん用だったと書いてあったので、所謂使用人という人たちがたくさんいたのでしょうが、それにしても凄い。 廊下の突き当たりにある蔵は、接客用調度品などを収納していたそうですが、黒漆喰が光っていました。 日本家屋を併設させた洋館は他にもたくさんありますが、これ程の大きな物を隣接させているのは珍しいそうです。確かに、本当に広くて、お庭も立派で、洋館の2階のサンルームからの眺めも、和館の縁側からの眺めも、どちらも素晴らしく最高でした。 この六華苑は市が土地を購入し、建物は諸戸家から譲り受け、一般公開しています。すぐお隣に諸戸氏庭園というのがありますが、六華苑とは地続きになっておらず、入場料も別に取るので不思議に思って聞いてみたら、諸戸氏庭園の方は個人のものだそうです。建物などがかなり傷んでいるので、これから順番に修復していく予定だと、諸戸氏庭園の庭をお掃除していた方が仰っていましたが、完成したらこちらも見応えのある物になりそうです。
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