日本三大稲荷の1つに数えられ、商売繁盛のご利益で全国的に知られる「豊川稲荷」私達は普段、豊川稲荷と呼んでいますが、正式には曹洞宗の寺院で「妙厳寺」と云います。約580年前の室町時代(1441年)に創建されて以来、織田信長公、豊臣秀吉公、徳川家康公などの武将や、渡辺崋山など文人たちからの信仰を集めてきました。現在も年間およそ500万人もの参拝客が訪れます。この豊川稲荷の境内に、金属製の真っ赤な丸型ポストが立っています。ポスト愛好家の庄司さんによれば、日本で使われている現役最古の丸型ポストだそうです。
このポストが製造されたのは、1912年(明治45年)。高さは1.3Mあり、投函口の上に雨除けのひさしが付いた「丸形ひさし付き」と呼ばれています。最初の丸形ポストは、1901年に製造され、その後全国に普及しました。しかし、金属製であったために、その多くが第2次世界大戦に武器の材料として供出されました。なので、今残っているモノは、戦後以降に製造された丸形ポストが殆どです。現在でも豊川稲荷の関係者が1日に20通ほど投函しているそうです。 豊川市豊川町1 2020.08現在