森町市街から吉川沿いに北へ13キロ程行ったの亀久保地内に約300年前に建てられ、かつてはこの地方の庄屋を勤めた旧家 「友田家」があります。 現在ではほとんど姿を消してしまった「かまや建」の形式を保つ貴重な建物です。 この日は管理開始10年を迎えた太田川ダムへ行った序に立ち寄りました。 昭和58年の半解体修理の時に訪ねた事がありましたが、当時はダムに通じる道から降りて来る脇道は無く、友田家には下から登って来た記憶があります。 友田家は平家の落人としてこの地に移り住んで以来、47代目を数える家系を持ち、建物は江戸時代元禄年間に建てられたものです。 構造は「片喰違い型」と呼ばれる遠江地方の古農家に使われた型式で、基本的には「土間」「広間」「なんど」からなる関西の町屋建築に多い「前座敷三間取り型」の発達したものです。 現在の農家に使われている居室部を田の字型に四つに区切る四間取型が現れる以前の型になります。 建物は桁行八間半(15.5M)、梁間五間(9.1M)の寄棟造で、昭和48年6月に国の重要文化財に指定され、昭和58年に茅葺にするなど当初の姿に戻しています。 改めて説明板を読むと「友田家は伊賀国鞆田荘(伊賀国 都祁 現在の伊賀市柘植)の出自と書かれていました。 私の出自も伊賀市ですし伊賀市友田には親戚もいます。何かご縁があるな〜と感慨深いものを感じました。
静岡県周智郡森町亀久保336番地 2020・12・6現在
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