mokodi モコディ
愛知県名古屋市名東区西山本通1-8-1
052-782-2886
11:00〜18:00
休日 不定休(HPで確認して下さい)
P2台
2007.1.8現在

 

名古屋・星が丘の近くにある『mokodi モコディ』。
2006年の5月にオープンしたばかりの雑貨店。横好きに連れられて行きましたが、てっきり普通のかわいい雑貨屋さんかと思ったら、人気作家さんたちの焼き物に混じって、昔懐かしいホウキやタワシなどが置いてある、今まで行ったことのないタイプのお店でした。
皆さんは『民芸運動』という言葉をご存知ですか?宗教哲学者である柳宗悦氏が、誰々作というような美術品とは違う、名もない人々の作った日常使いの物に価値や美しさを見出すことを広めた運動の事です。有名な「用の美」という言葉がありますが、お値段も手頃で奇をてらわず、手仕事で一つ一つ真面目に作ってある物の中に美しさを認めるというものです。
このmokodiには、そういった手仕事で作った物たちがたくさん置いてあります。最近は木の物なら○○氏、焼き物なら○○氏と、人気の作家さんがたくさんいて、そういう作品を扱っている店はたくさんありますが、高価でなかなか手が出ないのが実情ではないでしょうか。
一時はすごく憬れて、スプーンの一本くらいならと買ったこともありますが、最近はそれが自分に相応しいかどうか考えるようになりました。

木下信孝商店の
棕櫚箒
紫檀フォーク
黒檀フォーク
志賀潔氏のシュガー&ハニースプーン
鉄のフック

例えば有名作家さんのカトラリーは小さくても1本2〜3000円します。確かに素敵ですが、セットで5本揃えようなんて思ったら大変です。もちろん、それなりの暮らしをしてる方なら10本買おうと20本買おうと全然構わないのですが、私には相応しくない。私に相応しいのは丈夫でお値段手頃で使い易い物が一番なのです。因みにこのフォークは270円と210円。お手頃でしょ!横好きが蒐集している蕎麦猪口や、今使っている古い和箪笥等も無名の人が作った物ばかりなので、我家には名のない物の方が似合うのです。
今回買った棕櫚のチビホウキの大きなのが壁にぶら下がっていましたが、懐かしくなりました。どこの家にも昔は箒があって、縁側の戸を開け放ってゴミを履き出してました。これもある意味一つの手仕事でしたね。
作家さんの名前やブランドでなく、自分が本当に必要とした物を、自分自身の眼で選んでいく事の大切さを、この店の手の温もりを感じる物たちが教えてくれた気がします。店内は写真撮影禁止なので画像はありませんが、最近よくある雑貨屋さんとは一味違ったお店でした。

文 縦好き


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