豊川市 砥鹿神社( HP)の5月3・4・5日の例大祭の中の行事の一つ、流鏑馬(やぶさめ)。と言っても、この砥鹿神社の住所はつい最近まで宝飯郡一宮町でした。平成の大合併で2006年2月1日に豊川市に吸収合併されたばかりなので、一宮 砥鹿神社のお祭と言った方が分かりやすいかもしれません。
この例大祭の中には弓道大会等色々な行事がありますが、やはりこの流鏑馬が一番人気。この神事は約400年の歴史があり五穀豊穣を願うものとして、12頭の馬が270mの道を順番に5往復します。この馬を操るのは少年たち。今年は小学校5年生から高校1年生までの古式にのっとった装束の少年たちが布引きをたなびかせながら疾走しました。関係者にちょっとだけ話を聞くことができましたが、大抵は馬主の子供さんや親戚の少年などが乗るそうですが、祭の為に1年前から練習をするのだそう。
不機嫌にいなないて、順番が来ても中々走り出さない馬は、馬主がすぐ側の柵を竹棒で叩いて脅し、追い立てられるように飛び出して行きます。そんな馬ほど、びっくりするくらいのスピードで疾走するので迫力満点。本当の流鏑馬の様に弓を引く事はしませんが、それでもこんな荒馬を乗りこなし、両手を広げる姿は何とも勇ましくて感動ものです。
今年はこの例大祭も終ってしまいましたが、流鏑馬は毎年5月の3日が試乗式、4日が本番、時間は4時からです。開始までの時間は3、4、5日と開催されている植木市で色んな花や植木を見ながら待つのも楽しいものです。機会があったらぜひどうぞ。
 
* 流鏑馬(やぶさめ)とは疾走する馬上から鏑矢(かぶらや= 鏑(かぶら)とは雁股(かりまた)という鉄の鏃(やじり)の後ろにつけるものです。蕪の形をした中が空洞になったもので、穴が数個あいている為、射た時に風を切って音を立てます。)を射るという武芸の一つです。平安時代には宮中行事として盛んに行なわれましたが、鎌倉時代には源氏により隆盛を極めました。現在でも、各地の祭で本物の流鏑馬を見ることができます。

文 縦好き 2006.5.4現在


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