茅野市塚原2-15-16
0266-73-0209
営業時間 11:00〜20:30
(売り切れ次第閉店)
定休日 木耀
(7月20日〜8月31日は無休)
石臼挽き自家製粉
P 35台  facebook
2013.06.02現在

国道152号線、通称ビーナスライン沿いにある『信濃路遊膳 そばのさと』。一見して観光地によく在る道沿いの麺処的な建物のお店。いつもならまず暖簾をくぐる事は無いと思われるが、今回は5月に再訪問した駒ケ根市の名店「そば切り てる坊」で得た情報を元に訪問。今回の最大の目的は『どうづき十割そば』なるモノを食す事です。
今まで手打ちの蕎麦に拘って蕎麦屋巡りをしていますが、今回の蕎麦は手打ちの範疇に属するのかどうか微妙です。
簡単に説明をすれば、玄そばを低温の水に数日間さらした後「千本杵搗機」なる機械で殻と実を砕いて餅を搗く要領で繋いでいくのです。つまり無製粉・直捏ねしたそば生地を職人が伸して、手切りにした独特のものです。
一般的に、そば生地は製粉したそば粉に水を加えて捏ねて作りますが、玄そばを製粉する際に出る摩擦熱が、そばの風味を飛ばしています。これに対して千本杵搗機の場合、時間を掛けず製粉無しで搗くから、そばの香りが飛んでしまう事がないと云う事です。又、玄そばを低温の水(約10℃)に数日間さらす事によって、種子の体内酵素が活性化し、血流改善・コレステロール抑制などの作用の研究が進むギャバ(ガンマアミノ酪酸)の数値が、通常の蕎麦の10倍程度に上がる事が分かってきています。



どうづき十割そば 1600円

粗きりそば 1200円

天ぷら盛り合わせ 800円

そば湯は微粉を少々加えた感じでした

食してみると蕎麦の香りがしっかりと残っており、細切りの麺の中には押し潰された実が入っていて噛みしめるとモチモチっとした食感で噛めば噛むほど口の中に甘みが広がり、食べ慣れている蕎麦とは違った意味で美味しく感じました。まるで「時香忘」の野点蕎麦をいただいた時に感じたモノと同じでした。
次に食した『粗きりそば』は、八ヶ岳山麓で栽培された「信濃1号」を粗挽きにして十割で打ち上げた蕎麦です。
こちらの麺もエッジがきれいに裁っていて香り、甘み、食感の三拍子が揃っていて美味しかったです。因みに山葵は富士見高原の湧水で育った2〜4年物を摩り下ろしたがモノが付いてきます。別盛りでお願いした「天ぷら盛り合わせ」こちらもカラッと揚げられていて素材の持つ旨味を味わいました。
手打ちそばの概念を覆す画期的な『どうづき十割そば』話のタネだけではなく、是非味わってみる価値はあります。
今年2月に1日限定20食から始まり3月からは通常販売に切り替わり、毎日準備はしているとの事でしたが、数量的にはそれ程多くは無いと思われるので、確保したい場合は事前に電話予約での取り置きをお勧めします。


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