にこらの沼田さんから吉照庵が移転するとの情報を以前から聞いていたので、何とか年内の再訪をと願っていた。今年の冬は暖冬とは言え、岐阜の方面は年末に向け、いつ雪が降るかもしれないので、雪嫌いの私が安全に行けるこの時期に思い切って行ってきた。
沼田さんからはひら井に間借りするような形になるので、以前よりかなり狭くなると聞いていたが、特に狭い印象もなく、落ち着いた雰囲気で良かった。私と同じ古民家好きには前の店の方が数段魅力的だろうが、私はこういうすっきりしてモダンな内装もお世辞抜きで好み。
海老好きの私は大海老の天ぷらは絶対外せないので、行くと必ず注文するが、今日は大海老と野菜の天ぷらという単品をせいろに付けた。相変わらず、ここの大海老の天ぷらは美味。蕎麦の茹で時間が長すぎるのか、鏡水が少なかったのか、麺がちょっとぐったりした感じがあったのが残念だった。
まだ、店の移転情報が浸透してないのか、タクシーが旧店舗前から新店舗へ車をバックさせるという光景も目にしたが、相変わらずお客さんがひっきりなしに来ていて人気の店だった。
私はこの店のファンはイコール大海老の天ぷらファンと言っても過言ではないと思うので、どうしても大海老の美味しいイメージの方が勝ってしまいがちだが、接客はピカイチだし、移転しても岐阜を代表する蕎麦の名店であることには違いないと思う。