静岡県東部に位置する三島市は、市内各地で富士山からの湧水がみられ、水の郷百選にも選ばれているほどです。
そんな訳で三島市には、その湧水を使った手打ち蕎麦のお店が数多くあり「蕎麦宗」も、その内の１つです。
２０１７年で開店１２周年ですから、中堅どころと云ったところでしょうか。お店は、三島広小路駅から三島大社へ続く、大通り商店街から少し入った場所に在ります。 宗という文字が藍で染め抜かれた暖簾を潜り、一歩足を踏み入れると、カウンター(８席)＋テーブル(４席)のシンプルで居心地の良い空間が現れます。

先ず注文したのは、もりそば、京風出汁巻玉子、今月の野菜天ぷら７種盛、野菜と桜エビのかき揚げです。蕎麦は福井県産の粉をメインに山形県産と北海道産をブレンドした９割５分の蕎麦粉を富士山の伏流水で手打ちされています。細く上品に仕上げられた麺はノド越しが良く、出汁との相性も良く何枚でも食べられそうな程でした。そば前で注文した京風出汁巻玉子、日本料理を修業されたご主人らしく、出汁の味がしっかりと効いていて、蕎麦屋のレベルを超えています。天ぶらも素材の持ち味を充分に活かしており、とても美味しかったです。
静岡県東部方面には、日本料理から転向した若手の蕎麦屋が何軒か在り、そのいずれもがレベルの高いお店です。こちらのお店もこれから、どんな風に進化していくのか楽しみなお店です。