うだつの上がる美濃和紙の里・美濃市を訪ねる。 町並みにひっそりと佇むように手打ち蕎麦のお店『桃李』はあった。ここは、東京で修行されたご主人の長屋さんがお店を開店させて約2年程になるようで、元々は明治初期に呉服屋として商いをしていた家を改装し、山野草や蔓を編んだ籠などで癒しの雰囲気を醸し出している。私達が食事をした部屋は壁に埋め込まれた大きな金庫が当時のままの姿で驚いた。もちろん金庫のダイヤルは数字ではなくイロハ。細切りの蕎麦はちょっと辛目の漬け汁が絶妙のバランスで美味さを引き立てており中々のもの。お膳を運んで来た従業員の方の着物姿もさまになっており、所作も綺麗で感心させられた。バックに流れるジャズを聞きながらゆったりとした気分で食する蕎麦は格別な味がした。 せいろ800円、えび天せいろ1500円、天ころ1100円。