2014年9月、下呂市に在る蕎麦の名店「仲佐」に蕎麦を食べに出掛けた折り、国道257号線加子母道の駅を通り過ごした左側に、手打ちの蕎麦屋の看板を発見しました。もの凄く惹かれたのですが、流石に「仲佐」を袖にしてまで行く勇気はありませんでした。帰宅後、ネットで調べてみると情報があまり無く記憶の片隅にしまい込んでいました。 しかし、その後中津川市の「わくり」の店主から、そのお店について色々と情報を頂き、今回の訪問となりました。お店の名前は「天照庵」。 天照山に在る山に囲まれた神社の駐車場、その休憩場に在ります。元々、接待所だった施設を利用しての店舗なので、所謂蕎麦屋然としたモノではありません。メニューを見ると二八そばが基本で、おろし、とろろ、地鶏、天ぷらの4種類。冷たいのと温かいのが用意されています。 ランチタイムには、天丼+蕎麦に蕎麦豆腐と漬け物がついて1080円とリーズナブルな品があったのでそれを注文しました。 今日の玄そばは、「岡山県の蒜山産」の木札が掛けられていました。 この辺りではあまり耳にしませんが、蒜山高原は寒暖の差が大きく、蕎麦の栽培に適した気候なので期待が膨らみます。 朝、製粉したものを打っているそうで、出された蕎麦は星の入った挽きぐるみの細切り麺。透明感のある綺麗な麺でした。腰の粘りもありつつ、ノド越しも良かったです。浸け汁は若干甘めに感じましたが一般的には何の問題も無いレベルです。量的にも140〜150g位はありそうな程です。セットで出て来た天丼、普通、こういった場合は往々にして「ミニ天丼」といったモノが多いのですが、こちらのは御飯の量も充分にあり、その上で海老天が2尾ものっていました。甘めのタレがしっかり掛けられていて、こちらも美味しく頂けました。蕎麦豆腐もイケます。 お店の場所柄、伺うのが多少気が引けるかと思いますが、全然気にせず行けます。「仲佐」の蕎麦は美味しいけれど量がとおっしゃる方には、こちらがお奨めです。帰り道、「わくり」のご主人に報告がてら立ち寄りましたが、天照庵のご主人、名古屋の「沙羅餐」に務めていたらしいとの事、納得いきました。
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